自分の健康を維持するために、
人はそれぞれ目安にするものをもっているが、
その目指すところは人によって違う。
すべての人が体脂肪を減らすことに
一生懸命になっているわけではないのはわかるし、
ちろんそれでオッケーなのだ。
だが、見た目を良くしたい、
運動能力を高めたいなどのさまざまな理由で
身体を変えたいと望む人がいる。
「何か月で理想のボディー」などといううたい
文句につられ高いお金を払わなくても、
ある程度の知識があれば自分でできることもある。
ここでは、理想のボディを手に入れるために
知るべき15項目をみていこう。
これらは体重コントロールや内分泌学、
薬などの面から、それぞれ専門家の意見をまとめたものだ。
1.そもそも体脂肪とはなにか?
体脂肪はわたしたちの身体にとって絶対に必要な組織だ。
中枢神経系や脳を含めた臓器を正常に機能させるためには、
最低限の脂肪が必要なのだ。
これは、わたしたちの健康に欠かせないため、
必須脂肪と呼ばれている。
脂肪は緩衝材や断熱などのためにも必要だが、
多すぎると糖尿病、心臓血管系の病気などを引き起こす。
腹回りの内臓脂肪は、臓器に巣食い、
正常な機能を妨げるため、特に極力減らしたい脂肪だ。
理想的な内臓脂肪の量は、女性なら25〜28%、
男性なら12〜15%(アメリカ基準)だが、
もちろんこれは人によって違う。
自分が理想的な脂肪量の範囲にいるかは医者でチェックしよう。
2. 食べ物からどれくらいのカロリーを摂取しているか見極める
どれぐらいの食べればいいのかは、あなたの目標による。
体脂肪を減らそうと思っているなら、たいていは
今よりも摂取するカロリーを減らすのが普通だ。
気が緩みがちになる週末も含め、3日間食べたものの
記録をつけること。そして、アルコールの消費量を減らし、
糖分の多い飲み物をやめたり、サイズをひとまわり
小さくするというように、手をつけやすいところを見つける。
記録をつけるのはめんどくさいというなら、
目標を達成するのに一日にどれくらいのカロリーで
いいか、ネットでざっくり計算することもできる。
こうして、基本的な情報をまとめたら、体脂肪を減らすために
食習慣をどのように調整すればいいかがわかる。
覚えておいて欲しいのは、体脂肪を減らすための日々
減らさなくてはならないカロリー量は、あなたの
目標やライフスタイル、運動、医療的な状態など
トータル的なものによって違うため、いろいろやってみる
必要があるかもしれないということ。医者や栄養士と
相談すれば、もっと正確な数字がわかるだろう。
3. 低脂肪食とうたっているものを食べてはいけない
研究によると、脂肪食でなく低脂肪食を食べても、
それほど体重が減らないということがわかっている。
その理由は、低脂肪食は脂肪食ほど満腹感を
得られないため、続かないからだという。
脂肪はタンパク質や炭水化物よりもグラム当たりの
カロリーが高く、このカロリー密度が食べ物を
より満足感のあるものにしているというわけだ。
脂肪から摂る日々のカロリーは、30%程度
にするのがいいという。
脂肪、タンパク質、炭水化物などの主要栄養素が、
自分の摂取している日々の食事にどれくらい
含まれているか、ネットでも計算できる。
一日1800カロリーが目標なら、
一日の脂肪量は60グラムになる。
実際に口にする一般的な食品それぞれに
含まれる脂肪量は
・ピーナッツバター大さじ2=17グラム
・オリーブ油やキャノーラ油などのオイル大さじ1=14グラム
・アーモンド20〜24個=14グラム
・アボガド1/4=7.5グラム
4. 炭水化物の摂取もある程度少なくする
炭水化物は非常に重要な栄養素だ。
考えたり、歩いたり、動き回ったりする
エネルギーになる。これがなくては、
運動などできないのは言うまでもない。
身体は摂取した炭水化物もエネルギーとして
使っている。
もっとエネルギーが必要なときは、
炭水化物からできるエネルギー、
グリーコーゲンに変わり、貯めておく。
グリーコーゲンのストックを使い果たしてさらに
エネルギーが必要な場合は、
身体は脂肪を燃やして燃料にし始める。
脂肪を減らそうとしているのなら、
炭水化物やグリコーゲンをできるだけ分解して、
なるべく早く脂肪の燃焼を始めることだ。
炭水化物から摂る日々のカロリーは、
やはり30%が理想だ。
5. 食べているものにどれくらい炭水化物が
含まれているか見積もる方法
食品ラベルに書いてある炭水化物量の数字は、
必ずしもあなたの身体が実際に摂取する量ではない。
この数字を見るときは、炭水化物のトータル量から
繊維量を引いて考えなくてはならない。
繊維はほかの炭水化物のように消化・代謝しないので、
引き算して残った数字が有効な炭水化物量となり、
この数字に注目しなくてはならない。
例えば、炭水化物約15グラムなら、
・パン 1切れ
・オートミール カップ1/2
・フルーツ 小1切れ
・クラッカー 4〜6枚
急激に血糖値が上下しない炭水化物を食べるのをお薦めする。
フルーツや豆類、野菜など血糖インデックスが55以下の
炭水化物を含む食品を選ぶこと。
6. 体重の増減をチェックするのに、
通常の体重計やメジャーは使わないこと
体重計はあなたの身体がどれだけの重さが
あるかだけをおしえてくれるが、
その数字が増えたり減ったりした原因は、
脂肪なのか、筋肉なのか、
その両方の増減なのかはわからない。
体脂肪までわかる体重計を使うことをお薦めする。
ウェスト回りを測るときは巻き尺を使うが、
その数値が減ったら、それはお腹の真ん中の脂肪、
健康障害に関わる内臓脂肪が減っているということ。
女性は90センチ以下、男性は101センチ以下に
留めるべき(アメリカ基準)だという。
7.質のいい十分な睡眠をとる
質のいい適切な眠りは、身体のホルモンバランスを保つ。
ホルモンは代謝を整えるのに重要な役割をもつので、
十分な睡眠がとれないと、ホルモンのシステムが
崩れて脂肪を減らすこともできなくなる。さらに
、調査によると、睡眠不足だと高カロリーの
食べ物がやたらと欲しくなる傾向があるという。
8. 負荷の高い有酸素運動をする
中程度の有酸素運動でもそれなりの効果はあるが、
脂肪を効果的に燃やすには、負荷の高い
インターバルトレーニングのほうがいい。
身体がエネルギーを必要とするときは、
まず炭水化物からグリコーゲンをつくって貯蔵し、
それを消費する。
グリコーゲンを使い果たすと、
脂肪を燃やしてエネルギーを得る。
きつい有酸素運動はエネルギー消費が激しいので、
より早くグリーコーゲンを燃やし、脂肪燃焼へと移行する。
週に150分の高負荷有酸素運動をするといいという。
30分を5回に分けてもいいし、10分を150回でもいい。
9. 筋力トレーニングを日課に組み込む
非常に代謝を活性化するため、
筋肉はかなり特殊な組織だ。
つまり、立ち上がって、風呂場に歩いていくなどの
筋肉を使う行為は、たくさんのエネルギーを使う。
筋肉量が多いほど、同じ活動をしても
燃やせるエネルギー量(つまりカロリー)が多い。
1ポンド筋肉が増えただけで、
一日に30〜50カロリーよけいに燃やすことができるという。
ダンベル体操を始めよう。
10. 最大効果をあげるために、
大きな筋肉のトレーニングをする
脚、背中、腕に集中したトレーニングを
優先するのがいい。これらは、
大きな筋肉グループなので、
この部分のトレーニングに集中すると、
腹筋運動を何万回もやって、
お腹の小さな筋肉を増やすよりもさらに
筋肉量を増すことができるのだ。
11. 糖分の多い飲み物はやめる
いくらでも飲みたいだろうが、
これは脂肪に変わる余分な炭水化物を
あなたの身体に蓄積するだけだ。
12. 食品表示を見る習慣をつける
食べているものからどれくらいの脂肪、
炭水化物、タンパク質をとっているのかを
知りたいなら、貼ってある食品表示ラベルの
数字に注目すること。
アプリなどを使えばカロリーだけでなく、
その他の主要栄養素の数値もわかる。
13. 普段食べているものの大まかなカロリーはネットなどを利用しよう
摂取した栄養素の量をグラムまで
正確に追うところまではいかなくても、
ある程度ならアプリはウェブサイトで簡単に
確認できるものがあるのでそちらを常にチェックしよう。
(例:
カロリー早見表)
14. 必ず水を十分にとる
水分を十分に摂っていないと、
効果的に脂肪を燃やすことはできない。
ちゃんと水を飲めば、よく脂肪も減らせる。
15. 運動後の軽食を食べ過ぎない。
デスクワークをして、一日90分の運動では、
その後の間食で燃料補給しなければならないほど
炭水化物は消費できていない。
この場合なら、燃料補給用の軽食は
炭水化物30グラムに留めるべきだ。
フルーツ2切れか、6インチのトルティーヤひとつと、
ホムス(ヒヨコマメのペースト)大さじ2杯程度だ。
1.そもそも体脂肪とはなにか?
2. 食べ物からどれくらいのカロリーを摂取しているか見極める
3. 低脂肪食とうたっているものを食べてはいけない
4. 炭水化物の摂取もある程度少なくする
5. 食べているものにどれくらい炭水化物が含まれているか見積もる方法
6. 体重の増減をチェックするのに、通常の体重計やメジャーは使わないこと
7.質のいい十分な睡眠をとる
8. 負荷の高い有酸素運動をする
9. 筋力トレーニングを日課に組み込む
10. 最大効果をあげるために、大きな筋肉のトレーニングをする
11. 糖分の多い飲み物はやめる
12. 食品表示を見る習慣をつける
13. 普段食べているものの大まかなカロリーはネットなどを利用しよう
14. 必ず水を十分にとる
15. 運動後の軽食を食べ過ぎない。
提供元グノシー
https://gunosy.com/articles/RK7wg