ダイエット

2015年11月17日火曜日

間違いだらけの食事制限...1日1食と3食、どちらがよい?

食事の回数について、「極端君」と「常識君」が
激論を交わしています。
極端君は「1日1食で快調だ!」と
言う論調で、一方の常識君は
「1日3食、規則正しく食べるのが長年の伝統だろう」
という意見です。
まず常識君が主張するように
1日3回食べることが日常になったのは、
実は江戸時代中期といわれています。
元禄時代(1688〜1704年)から
今日の3食という習慣になったようです。
それまでは1日2食だったそうです。
もちろん労働者の人々は今よりも長時間
働いていたと思われますので、
間食などは摂っていたことでしょう。
1日3食は現代の常識ですが、
実は300年ほどの歴史しかない常識ともいえます。
一方で、1日1食というのは
昨今ではときどき耳にすることです。
太っている人が痩せたいがために
チャレンジしていることが多いようです。
学校の給食にしろ、世の中の生活のスタイルが
3食で設計されていますので、
1食主義者の人は現代ではちょっと変人扱いされます。
飢餓を楽しむ
では、健康にはどちらがいいのでしょうか。
それは人それぞれでいいのです。
まず、朝食、昼食、夕食、そしておやつを
食べても健康で過ごしている方は、
特別に今のスタイルを変更する必要はありません。
問題は太りすぎていて痩せたい方ですね。
そんな方が3回食べて1回当たりの
食事量を減らすのか、それとも1日1食で
がんばるのかという選択肢です。
これも痩せるということが目的であれば、
自分が痩せやすいほうを選択すれば良いのです。
まず、1日1食でOKな人は、基本的に健康です。
その意味は、食事のカロリーで補えない時は
保存されているエネルギーを
使用することができるからです。
炭水化物や脂肪は余剰な時は
脂肪として貯えられるのです。
そして食事を摂らずにちょっとした飢餓状態になると、
その貯えた脂肪を燃焼するシステムが効率的に働くのです。
一方で頻回に食事やおやつを摂らないと
仕事の効率が落ちる方は、
脂肪を燃やすシステムがうまく稼働していません。
ですからちょっとした空腹で血糖が下がると、
脂肪を燃やす前にお腹が減って、
そして甘い物を口にするようになるのです。
精一杯の自己防衛本能なのですが、
余ったエネルギーは脂肪として貯えられ、
でもそれを効率的に利用できないので
どんどんと太ることになります。
ですから、お勧めは常識君の発言のように
1日3食の生活を基本にして、
炭水化物や脂肪を減らす食事にする。
そしてときどきは非常識君が言うように
飢餓を楽しむのです。
つまり空腹を楽しむのです。
空腹の時こそ、貯えた脂肪を燃やすスイッチが入るのです。
最初は5分の空腹でも辛いのです。
でもちょっとした挑戦を繰り返すと、
30分、1時間、2時間と空腹に耐えることが可能になります。
ときどき昼食を抜いてみましょう。
んな生活が健康的と最近は思っています。
運動の前に食事をするのか、
運動の後に食事をするのかも問題になります。
これも、脂肪を正しく燃やすシステムを持っている人
にとってはどちらでもいいのです。
運動の初心者で脂肪を上手に燃やせない人は、
空腹時の運動はちょっと危険です。
(文=新見正則/医学博士、医師)
●新見正則(にいみ・まさのり)
1959年生まれ
1985年 慶應義塾大学医学部卒業
1985年〜 慶應義塾大学医学部外科
1993年〜1998年 英国オックスフォード大学医学部博士課程
1998年〜 帝京大学医学部外科に

0 件のコメント:

コメントを投稿